遺伝子編集技術CRISPRをより良く機能させる方法

近年の重要な科学的進歩の中には、CRISPRと呼ばれる迅速で手頃な技術を使って遺伝子改変を行う新しい手法の発見がございます。テキサス大学オースティン校の科学者たちは、この安全性と信頼性の高い遺伝子改変技術によって、ヒトでの使用に関しても十分安全な遺伝子改変への扉を開くことができたと言っています。

 

分子生物学者のチームは、現在最も使用されている酵素であるCas9は、Cas12と呼ばれる酵素よりもタンパク質の有効性と精度が低いという証拠を発見しました。Cas9は、植物や動物ゲノムの誤った部分を編集し機能を破壊してしまう可能性がありますが、Cas12aに切り替えることでより安全で効率的な遺伝子編集を行うことができると発表しました。(8月2日発行/ the journal Molecular Cell)

 

分子生物学の助教授であり、共同研究者であるIlya Finkelstein氏は次のように述べています。 “最終的な目標としては、偶然発見された最初の酵素よりも、自然が与えてくれる最高の酵素を見つけ出して、より良くしていくことです。”

 

科学者たちはすでに、ウイルスへの対策、ヒト遺伝子の詳細な研究、植物や動物の遺伝子改変、SF小説からインスパイアされたマウスの脂肪遺伝子を含むブタの開発などで、バクテリアを使用した自然なメカニズムであるCRISPRを利用しています。多くの専門家たちは、CRISPRが干ばつや害虫に抵抗するための作物開発や新しい研究法に活用できると期待しています。

 

しかし、CRISPRシステムは間違ったゲノムの位置を標的としてしまうことがあります。例えば、遺伝的な病気の治療に失敗し、健康な細胞を癌細胞に変化させてしまうこともあります。

 

過去の研究では、Cas12aがCas9よりも選択されていると示唆されてきましたが、決定的な根拠はありませんでした。最新の研究では、Cas12aがCas9よりも遺伝子編集の正確性が高く、その理由を説明しています。

 

大学教授であるRick Russell氏と大学院生のIsabel Strohkendl氏のチームは、Cas12aがより良い酵素であることを発見しました。Cas12aはゲノム標的をマジックテープのように接着するのに対して、Cas9は瞬間接着剤のように接着します。各酵素はウイルスのDNAに書き込まれた遺伝子コードの標的文字列に一致するRNAを書き込みます。それがいくつかのDNAに合致すると、酵素は塩基対を形成することで結合しようとし始めます。そこで、DNAとRNAがどのくらい一定しているのかを調べるテストをしました。

 

Cas9の場合、塩基対は接着剤を使ったかのようにしっかりと接着します。最初の数文字が一致すれば、Cas9はDNAに強く結合します。言い換えると、Cas9はゲノムターゲットのうち最初の7~8文字に注意を払いますが、その後のプロセスでは注意を払わないため、不一致を見落として異なる部分を編集してしまうことがあります。

 

対してCas12aの場合、マジックテープの要領に似ています。途中の段階での接着度は比較的弱く、両者を編集するためには十分な長さの一致が必要になります。そのため、特定位置のゲノム編集を行う際に適しています。

 

Russell氏は、次のように語っています。” これは塩基対形式のプロセスをより可逆的にします。言い換えると、Cas12aは次の作業に移る前のチェックをしっかりと行います。Cas9は7~8字程度で確認を終えますが、Cas12aは約18字程度の確認を行います。”

 

研究者たちは、Cas12aが完璧だとは言えないとしつつも、この研究によってさらにCas12aが改善される可能性も示唆しています。本質的にエラーのない遺伝子編集ツールを作成するという夢が実現されるかもしれません。

 

出典: Kinetic Basis for DNA Target Specificity of CRISPR-Cas12a.

 

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