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CRISPR/Cas9遺伝子編集におけるゲノムの損傷

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2018年12月04日

Wellcome Sanger Instituteの研究者たちは、CRIEPR/Cas9技術が細胞内で引き起こす遺伝的損傷が従来考えられていたよりも重大であることを発見しました。これらの結果は、予期しない遺伝子の損傷が一部の細胞において危険な変化を引き起こす危険性を示唆したため、CRISPR/Cas9を用いた遺伝子治療の安全性に重要な意味をもたらしました。

 

<Nature Biotechnologyジャーナルで報告されました。(2018年7月16日)>

 

CRISPR/Cas9 は最新のゲノム編集ツールです。ゲノム上の特定の場所を切断し、導入することによって、細胞内のDNAセクションを改変することができます。科学研究で広く使われているCRISPR/Cas9はHIV、癌、鎌状赤血球症などの疾患でゲノム編集治療を可能にする有益な方法とも言われています。このような治療薬は、疾患を引き起こす遺伝子を不活性化するか、遺伝子変異の修正を行います。しかし、この潜在的な治療方法を実現するには安全性の照明が必要です。

 

これまでの研究では、DNAのゲノム編集ターゲットサイトでCRISPR/Cas9の予期せぬ突然変異は多く見られませんでした。これをさらに研究するため、マウスおよびヒト細胞の双方において系統的研究を行ったところ、頻繁に突然変異は起きるもののターゲットサイトからは離れていることを発見しました。

 

研究者たちは、多くの細胞がDNA欠失および挿入など大きな遺伝子再編を行っていることを発見しました。これらは重要な遺伝子のスイッチをオンまたはオフすることにつながり、CRISPR/Cas9での治療に大きな影響を与える可能性があります。さらに、これらの変化のうちいくつかは、従来のジェのタイピングで見られるように、ターゲットサイトから離れていました。

 

Wellcome Sanger Instituteの研究に対応する著者であるAllan Bradley教授は、次のように述べています。「これは治療関連細胞において、CRISPR/Cas9編集による予期せぬ出来事の最初の体系的評価です。DNAの変化が著しく過小評価されていることが明らかになりました。遺伝子治療にこの技術を活用しようと考えている人は、慎重にすすめることが重要です。有害な影響が起きる可能性を調べるため、慎重に検討する必要があります。」

 

Wellcome Sanger Instituteの最初の著者であるMichael Kosicki氏は、次のように述べています。「私の最初の実験では、遺伝子活動を研究するツールとしてCRISPR/Cas9を使用しました。ですが、予期しないことが明らかになりました。そして、CRISPR/Cas9の効果が実際に保持されていることを示しました。」

 

この研究は、CRISPR/Cas9が治療でどのように用いられるかに影響を及ぼしており、遺伝子編集のための従来の代替技術に興味を持つ研究者が増えるかもしれません。

 

Memorial Slone Kettering Cancer Centre(New York)のインディペンデント研究者であるMaria Jasin教授は、次のように述べています。「この研究は、CRISPR/Cas9切断部位で生じるゲノム損傷について評価する最初のものです。CRISPR/Cas9を臨床的に使用する前に、さらなる研究と具体的な検証が必要であることが示されました。」

 

参照: Repair of double-strand breaks induced by CRISPR–Cas9 leads to large deletions and complex rearrangements

出典元URL: https://www.sciencedaily.com/releases/2018/07/180719165032.htm

 

CRISPRベースの動物モデルは革新的な研究landscape?ですが、ノックイン可能なフラグメントの大きさに制限があることや、オフターゲット効果の影響、そしてデザイン上の制限(PAMサイトの要件)など様々な制限がございます。CyagenのTurboKnockout(ES細胞ベース)では、コンディショナルノックアウトやノックインがわずか6~8ヶ月で獲得できます。この技術では、最大2世代の繁殖期間を短縮することができ、CRISPRアプローチと変わらない作製期間で動物モデルを獲得できます。

 

サイヤジェン株式会社について

サイヤジェン株式会社は15年間の発展を経て、全世界の数万人の科学研究者にサービスを提供しており、製品と技術は直接にCNS (Cell、Nature、Science)の定期刊を含む5,200余りの学術論文に応用されています。弊社の「ノックアウトマウスライブラリ」は低価格だけでなく、遺伝子名称を入力すれば、ワンクリックで注文まで操作できます。 ノックアウトマウスノックインマウスコンディショナルノックアウトマウストランスジェニックマウスGFPマウス免疫不全マウス無菌マウスなどのカスタマイズサービスを提供する以外、専門的な手術疾患モデルチームがあり、多種の複雑な小動物手術疾患モデルも提供できます。

 

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