医薬品の治療効果を評価する上で、最も重要な指標となるのがin vivo薬効評価です。現在、細胞治療製品を含む医薬品のin vivo有効性評価の主要なモデルは、高度免疫不全マウスを用いた異種移植腫瘍モデルです。サイヤジェンは、T、B、NK細胞を高度に枯渇させた異種移植腫瘍モデルやヒト免疫系再構築モデルの確立に最適なC-NKGマウスを、独自の知的財産権で開発しました。さらに、サイヤジェンは、同種同系マウス腫瘍モデルの構築において豊富な経験を有し、多様な腫瘍モデルのデータベースを確立しています。そのため、当社は、お客様に包括的かつ多様なin vivo薬効評価サービスを提供することができます。
モデルタイプ | モデル名 |
免疫不全マウスモデル |
C-NKGマウス;NOD-Scidマウス;BALB/cヌードマウス;SCID-Beigeマウス |
ヒト免疫系を再構築したヒト化マウスモデル |
PBMC-ヒト化マウス;HSC-ヒト化マウス |
疾患モデル |
肺がんモデル、大腸がんモデル、乳がんモデル、メラノーマモデル、肝臓がんモデル、胃がんモデル、膵臓がんモデル、他 |
CDX/PDX/顆粒均一型腫瘍マウスモデル |
皮下移植モデル、腹腔内移植モデル、尾静脈注射モデル、同所移植モデル |
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C-NKGマウスおよび競合マウスに、PBS(対象群)、5×105 Luci-Nalm6細胞、1×106 Luci-Nalm6細胞を200μL接種し、ヒト急性リンパ芽球性白血病のモデル化を実施しました。右図は、21日目のin vivoイメージングと平均蛍光強度であり、ヒト急性リンパ芽球性白血病のモデル化に成功したことを示しています。C-NKGマウスの腫瘍の増殖速度は、競合マウスよりも速かったことがわかります。
図1.腫瘍細胞接種後21日目の小動物のin vivoイメージング
C-NKGマウスおよびNOD-Scidマウスに細胞を皮下注射し、各時点の腫瘍体積を測定しました。細胞注入量はマウス1匹あたり5×106で、データはMean±SEMとして示されました。その結果、ヒト肝癌細胞Huh7、ヒト胃癌細胞HGC-27、ヒト大腸癌細胞SW620は、C-NKGマウスの腫瘍モデルを効果的に確立できることができました。
図2.Huh7異種移植腫瘍の皮下移植後の増殖曲線
図3.HGC-27異種移植腫瘍の皮下移植後の増殖曲線
図4.SW620異種移植腫瘍の皮下移植後の増殖曲線
図5.Nalm6細胞異種移植C-NKGマウス腫瘍モデルに対するCD19 CAR-T細胞の治療効果
A. Nalm6細胞異種移植C-NKGマウス腫瘍モデルに対するCD19 CAR-T細胞治療の実験フローチャート
B. PE ライブイメージングによる腫瘍増殖モニタリングの結果、CD19 CAR-T 細胞が腫瘍増殖を抑制し、マウスの生存期間を延長できることが示された
C. マウスの生存曲線
D. マウスの体重増加曲線