CAR-T細胞療法に対してCAR分子が治療の有効性の要点となります。CAR分子には通常、腫瘍抗原を認識する抗体の単鎖可変領域、ヒンジ領域などの細胞外構造、膜貫通領域、共刺激シグナル、CD3ζシグナル伝達領域などの細胞内構造が含まれ、その設計はCAR-T細胞の細胞傷害効果、in vivo持続性、および細胞毒性に影響を与えます。そのため、異なる腫瘍治療標的に対して合理的で効果的なCAR分子を設計して、CARウイルスにパッケージ化し、その後のCAR-T細胞の構築に用います。
サイヤジェンは、ウイルスパッケージングプラットフォームにおける長年の経験に基づいて、さまざまな品質基準のレンチウイルス(LV)パッケージングサービスを提供可能です。これらは各種類の細胞株モデルの構築に広く使用され、特にCAR-T細胞の構築などの感染しにくいT細胞に対して使用されます。CAR-T細胞療法に対して、CAR-T細胞療法研究者のカスタマイズニーズに応えるため、異なる標的のCAR分子設計サービスが提供可能です。
サービス項目
当社は、さまざまなCAR分子設計サービスが提供可能です。これには第2世代、第3世代、および第4世代のCAR設計サービス、および各細胞免疫療法に基づく高度の個性的なCAR分子設計サービスが含まれます。
また、次のレンチウイルス(LV)に限定されないパッケージングサービスも提供可能です。
ウイルスの種類
|
仕様
|
納期
|
|
レンチウイルス(LV) |
CARレンチウイルス
|
≥×108 TU;滴定濃度≥1×108 TU/mL
|
5-8週間
|
従来の過剰発現レンチウイルス
|
≥×108 TU;滴定濃度≥1×108 TU/mL
|
||
従来の干渉レンチウイルス
|
≥×108 TU;滴定濃度≥1×108 TU/mL
|
||
従来のノックアウトレンチウイルス
|
≥×108 TU;滴定濃度≥1×108 TU/mL
|
||
精製レンチウイルス
|
≥×109 TU;滴定濃度≥1×109 TU/mL
|
サービスの優位性
サービスケース
1. Cd19抗原レンチウイルス滴定濃度の検出
CD19抗原を発現するレンチウイルス精製液を段階釈(0.01、0.1、1、10μLの4つの勾配)して、同じ数量の293T細胞に加えて、72時間後、フローサイトメトリーにより293T細胞の陽性率(すなわち、レンチウイルスに感染された293T細胞が、細胞の総数に対する割合)を検出し、下記式に従って算出したレンチウイルスの形質導入滴定濃度は以下となります。
図1. CD19抗原レンチウイルス滴定濃度検出の結果
図に示すように、CD19抗原陽性細胞の数は、感染ウイルス勾配の増加とともに徐々に上昇し、レンチウイルスが良好な感染活性を有することが示されています。上記の式に従って算出したウイルス滴定濃度は、1.4×108 TU/mLとなります。
2. FMC63 CARレンチウイルス滴定濃度の検出
上記方法で、FMC63 CARレンチウイルス滴定濃度を検出して算出したウイルス滴定濃度は、約4.33×108 TU/mLとなります。
図2. FMC63 CARレンチウイルス滴定濃度検出の結果
3. レンチウイルスが他の細胞に感染する効果の説明図
図3. レンチウイルスに感染する効果の説明図精選