急性膵炎マウスモデル

急性膵炎(Acute Pancreatitis,AP) は臨床での死亡率が高く、病因、発症機制と臨床表現型は非常に複雑です。現在、膵臓壊死の発生や発展を防ぐ有効な治療法は確立されていません。急性膵炎が発症すると、多くの器官の損傷を引き起こし、病死率は50%~60%に達します。1856年に初めてAP動物モデルを作製されて以来、動物モデルはAPの研究において重要な役割を果たしています。膵炎動物モデルの作製方法は以下のいくつかがあります。

1. タウロコール酸ナトリウム用いたモデルを作製

手術方法:タウロコール酸ナトリウムを逆行性胆管注射することにより、マウスの膵臓は急性に充血して血腫が発生します。

検査指標:膵臓は急性に充血して血腫が発生します。腹腔に鹸化スポットが出現します。

図1. 注射して5min以内で、膵臓は急性に充血して血腫が発生する

图2. 注射して24-48h後、腹腔に鹸化スポットが出現する

Cyagenの小動物外科手術チームは、この方法を基にした実例を提供し、以下の情報を説明します:
1)マウス急性膵炎モデルの作製方法
2)マウス急性膵炎モデルの評価方法

2. ボンベシン用いた モデルを作製

手術方法:ラットは手術前に12hか以上断食させ、水分が摂取可能です 。その後、 腹腔にボンベシン(25μg/kg)を注射します。注射後5h、水腫性急性膵炎(CIP)が形成されます。

モデルの特徴:この方法では水腫性急性膵炎を作製され、症状は軽度です。

3. 逆行性胆管注射法

膵胆管を結紮し、主膵管にカニューレを挿入して、デオキシコール酸ナトリウムや自体胆汁等、膵臓を活性化する物質を注入します。この方法で急性膵炎が発生し、PGE2と同時に注入すれば急性壊死性膵炎が引き起こされます。Schmidtらは、ウィルズング管に低用量のGDOCを注入し、静脈にボンベシンを注射することを組み合わせることで 、急性膵炎ラット モデルを作製しました。このモデルは、中度の均等な腺細胞壊死が発生でき、膵炎の研究に適しています。

4. 膵胆管結紮法

十二指腸に入る膵胆管を結紮するか、または単純にウィルズング管を結紮します。Lerchらは、アムプラで膵胆管を結紮し、6時間後に水腫性膵炎が発生することを確認しました。 12h後、出血、壊死、炎症細胞浸潤が見られます。このモデルは、操作簡単で、薬物による非特異性システム影響を避けることができ、人体の胆汁逆流性膵炎と似ている症状が現れることがあります。Runziらはこの方法を改善し、十二指腸の近位部10cmで切断し、両端で総胆管を閉じて結紮する方法を利用しました。これにより、胃と十二指腸を接合し、すい液が閉ループに流れます。内圧の増加につれて、逆流が発生します。そして急性壊死性膵炎が形成されます。手術後4hで、水腫性膵炎が発生します。9~12h後に、出血壊死が確認されます。また、ウィルズング管の結紮と膵臓動脈或いは静脈ブロックを組み合わせて 急性膵炎を作製する方法もあります。


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