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アルツハイマー病の原因遺伝子APOE

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2020年11月21日

遺伝子は多くの人類疾患の内因性要素であり、病気に関する遺伝子の研究は生命医学研究分野の主流である。病気に関する遺伝子及びこれらの遺伝子の概況をどのように迅速に把握するか?大量の文章を読み情報を収集し、スクリーニングするのは本当に時間と精神力が必要である。そのため、サイヤジェン株式会社の新たなコラム「Gene of the Week」が毎週オンラインで情報を紹介することになりました。研究者様が毎週遺伝子を1つ把握させるために、毎週遺伝子を1つご紹介します。もし少しでもお役に立てたのであれば光栄です。

今日はAPOE遺伝子をご紹介いたします。

 

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遺伝子の基本情報

人類 マウス ラット
染色体 19番 7番 1番
遺伝子全長(bp) 3598 4158 3927
mRNA(nt) 1166 1288 1178
エクソン数量 6 7 6
アミノ酸数量 317 311 312
分子量(kd) 36 36 36
遺伝子ファミリー APOA4, APOA5, APOA1

 

サイヤジェン株式会社のマウスモデル

在庫状況 カスタマイズ 精子バンク 生体
APOEノックアウトマウス
APOEコンディショナルノックアウトマウス  

備考:√マークはこの状態の製品をサイヤジェンノックアウトマウスライブラリで保存していることを示している

 

図1. APOEの3つの亜型で、すなわちAPOE2、APOE3とAPOE4である

図1. APOEの3つの亜型で、すなわちAPOE2、APOE3とAPOE4である。これらの違いはAPOE遺伝子レベルでの2つの部位の変化にある。タンパク質レベルでこの2つの部位(112番目のアミノ酸と158番目のアミノ酸)がシステインなのか、それともアルギニンなのかに反応している。染色体でコードした後で得たAPOEの2つの部位がCysであれば、この染色体はAPOE2型である。112番目がCysであれば、158となり、このアポリポ蛋白質はAPOE3である。2つともArgであれば、APOE4となる。

 

APOE遺伝子研究の概要

この遺伝子はアポリポ蛋白Eをコードし、乳状脂粒を輸送する。それは特定の肝臓と外周細胞受容体と結合し、トリグリセリドをたくさん含んだリボ蛋白成分の正常分解代謝に非常に重要である。この遺伝子の突然変異は家族性リポタンパク質血症またはIII型高脂タンパク質血症(HLP III)を引き起こす。アテローム性動脈硬化とアルツハイマー病もこの遺伝子の多形性と密接に関係している。

図2. APOE多形性の群衆における分布

図2. APOE多形性の群衆における分布。APOE3/E3の比率は最高で、ほぼ全人数の2/3を占め、一つのAPOE4以上を携帯するのは1/4で、残りは10%を占めている。

 

図3. APOE多形性がAD発生率に及ぼす影響

図3. APOE多形性がAD発生率に及ぼす影響。APOE3ホモ群衆のAD発症率を基準に、APOE4を含むヒトのAD発症率はいずれもAPOE3ホモヒトより高い。E4/E2とE4/E3を含む二つのヘテロの発症率はそれぞれAPOE3の2.6倍と3.6倍である。E4/E4ホモのAD発症率は15.5倍に急増している。E2はADの発症率を下げられる。

 

図4. 異なるAPOEの生理的特徴

図4. 異なるAPOEの生理的特徴。ADの以外、APOEは多発性硬化症、血管性痴呆、パーキンソン症候群などの神経疾患と関連しているだけでなく、II型糖尿病、虚血性脳卒中、心血管疾患及びIII型高脂蛋白血症と関連している。

 

ヒト組織におけるAPOE遺伝子の発現

図5. ヒトとマウスのAPOE遺伝子mRNAの相対発現量

図5. ヒトとマウスのAPOE遺伝子mRNAの相対発現量。肝臓では最も高発現している。腎臓、副腎、脳、脾臓でも高発現している。しかし、卵巣と胎盤の発現は人とマウスとはまったく違っている(同じ種の比較であり、マウスとヒトとの間では比較可能性がない)。データソース:NCBI。

 

推薦参考文献: 

1. Yamazaki, Y., Zhao, N., Caulfield, T.R. et al. Apolipoprotein E and Alzheimer disease: pathobiology and targeting strategies. Nat Rev Neurol 15, 501–518 (2019). https://doi.org/10.1038/s41582-019-0228-7

2. Bos M M , Noordam R , Blauw G J , et al. The ApoE ε4 Isoform: Can the Risk of Diseases be Reduced by Environmental Factors?[J]. The Journals of Gerontology Series A Biological Sciences and Medical Sciences, 2018.

3. Kockx M, Traini M, Kritharides L. Cell-specific production, secretion, and function of apolipoprotein E. J Mol Med (Berl). 2018 May;96(5):361-371. doi: 10.1007/s00109-018-1632-y. Epub 2018 Mar 7. PMID: 29516132.

 

サイヤジェン株式会社について

サイヤジェン株式会社は15年間の発展を経て、すでに全世界の数万人の科学研究者にサービスを提供しており、製品と技術はすでに直接にCNS (Cell、Nature、Science)の定期刊を含む4,300余りの学術論文に応用されています。弊社の「ノックアウトマウスライブラリ」は低価格だけでなく、「遺伝子ID」を検索すれば、ワンクリックで注文まで操作できます。 ノックアウトマウスノックインマウスコンディショナルノックアウトマウスCRISPR Cas9 ノックアウトマウスのカスタマイズサービスを提供する以外、サイヤジェン株式会社は専門的な手術疾患モデルチームがあり、多種の複雑な小動物手術疾患モデルを提供できます。国際レベルで無菌マウス技術プラットフォームは無菌マウス、無菌動物カスタマイズサービス、微生物移植サービスなどの無菌動物モデルに基づいた各種製品とサービスを提供でき、サイヤジェン株式会社の成熟で安定なトランスジェニックマウスプラットフォームと結合し、遺伝子とフローラの相互作用機序を研究することもできます。

 

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