免疫治療の人気標的CD28


目次
01 CD28とは:免疫チェックポイントの共刺激受容体 02 CD28の構造と機能 03 CD28標的治療と三重特異性抗体の可能性 04 CD28ヒト化マウスモデルの活用 05 腫瘍モデルと薬効評価プラットフォームCD28とは:免疫チェックポイントの共刺激受容体
遺伝子は多くの人類疾患の内因性要素であり、病気に関する遺伝子の研究は生命医学研究分野の主流である。病気に関する遺伝子及びこれらの遺伝子の概況をどのように迅速に把握するか?大量の文章を読み情報を収集し、スクリーニングするのは本当に時間が必要である。そのため、サイヤジェン株式会社の新たなコラム「Gene of the Week」が毎週オンラインで情報を紹介することになりました。研究者様が毎週遺伝子を1つ把握させるために、毎週遺伝子を1つご紹介します。少しでもお役に立てたのであれば幸いです。
本日ご紹介するのは免疫チェックポイントCD28です。
免疫チェックポイントとは、免疫細胞が持っている1組の免疫応答の持続性を調節し制御しながら自己耐性を維持する信号通路分子である。免疫チェックポイントは刺激的または抑制的である。免疫応答の効果は、共刺激信号と共抑制信号の間の微妙なバランスで決まる。抗原性MHC/ペプチド複合体とT細胞受容体との相互作用によって誘導した信号伝導はT細胞活性化の先決条件であるが、T細胞反応を単独で起動するのには不十分である。共刺激分子のさらなる信号伝達はT細胞の最適な起動、拡大、分化にとって極めて重要である。
初期T細胞の主な共刺激受容体はcKOであり、構成的発現で、MHC-TCRの主要活性化信号を増強する主な補助信号である。cKOとCTLA4との間は高度の相同性があり、同じリガンドのCD80とCD86(B7-1とB7-2ともいう)を持っている。cKOは活性化信号を伝達し、T細胞を活性化する。CTLA-4はT細胞に抑制信号を伝達し、T細胞が腫瘍細胞を含む他の細胞を殺傷しないようにする。CTLA-4はリガンドとの親和力がcKOより高いので、cKOと競争してcKOのT細胞活性化作用を遮断する。T細胞が活性化を支援している過程で、CD86は優先的に発現する。CD28との結合において、CD86はCD80より優れた結合能力を示し、T細胞活性化に有利である。実際に、T細胞の活性化を自動車の運転と類比することができる。点化スイッチを入れる(TCR-CD3または信号1を通して信号を出す)ことは重要であるが、車を走らせるには、加速器(共刺激受容体信号または信号2)を踏む必要がある。自動車が走行すると、速度を下げるか走行を停止させるためにブレーキを踏む(共抑制信号受信器)必要があるかもしれない。運転とT細胞活性化の間のこのような類比は、通常、T細胞活性化の起動・加速・ブレーキモデルと呼ばれる。
図1. CD28とCTLA-4は初期T細胞の活性化を調節する
図1. CD28とCTLA-4は初期T細胞の活性化を調節する。初期T細胞の初期活性化は同源TCRとペプチド‐MHC複合体の結合によって生成する(信号1、「点火」)。T細胞の安定的な活性化には、信号1の他に、CD28とそのリガンドCD80/CD86との結合が必要である(信号1→2、「加速」)。T細胞が活性化された後、CD80/CD86とより親和性の高いCTLA−4受容体がT細胞表面に誘導されて産生させ、その活性化を抑制する(「ブレーキ」)。このモデルは通常、T細胞活性化の起動、加速、ブレーキモデルと呼ばれる。
CD28の構造と機能
CD28は免疫グロブリンスーパーファミリーの一員であり、T細胞の特異性としてジスルフィド架橋によって連結された同源二量体表面糖タンパクであり、げっ歯類のほとんどのT細胞、大多数の人のCD4+T細胞及び半分の末梢血CD8+T細胞で発現している。遅延型過敏反応とTcが介する細胞毒性作用に免疫調節作用がある。CD28とそのリガンドとの相互作用は、高レベルのIL−2と生存因子の発生を促進し、T細胞応答の起動をもたらす。CD28は、相補性決定領域(CDR)3に存在するMYPPPY配列モチーフ(図2)とその同源リガンドのCD80とCD86を通じて相互作用する。CD28はそのリガンド結合部位の近くに独自のG鎖ポケットを有する。このポケットは臓器移植拒絶と自己免疫疾患に対する潜在的治療化合物の研究に用いられる。
図2. マルチシーケンス対比はキー配列モチーフを記述した
図2. マルチシー�quence対比はキー配列モチーフを記述した。これらの配列モチーフはT細胞活性化の共刺激受容体の機能にとって非常に重要である。
CD28標的治療と三重特異性抗体の可能性
モノクローナル抗体と二重抗体は臨床効果を示しているが、多くの腫瘍治療に関する問題はまだ解決できない。例えば、二重抗体はT細胞の活性を十分に活性化させるには十分ではなく、T細胞の殺腫瘍効果は明らかではない。これらの問題に対して、科学者たちはさまざまな方法を使って解決してみた。その一つは、T細胞共刺激cKO信号に対して、二重抗体に腕をもう一つ追加することである。T細胞の殺腫瘍効果を高める可能性がある。
CD28標的に対して、以前設計した薬物は活性化によって重度のサイトカインストームという副作用を引き起こし、この標的の研究は激減した。2020年5月、SANOFIはSAR442257の臨床研究をスタートされた。SAR442257はCD38/CD28/CD3の三重特異性抗体である。CD3抗体はT細胞を募集し、CD28は低親和性抗体(低毒性)であり、T細胞活性化の第二重共刺激信号を提供し、T細胞の活性化能力を高める。未来、三重特異性抗体は抗がん免疫治療の新たな道になる希望がある。
CD28ヒト化マウスモデルの活用
バックグラウンド:C57BL/6N
作製策略:マウスのCD28遺伝子部位に人のCD28遺伝子の細胞外ドメインをノックインする。マウスのCD28遺伝子の細胞内ドメインと膜貫通エリアを保留してキメラ型のCD28ヒト化マウスモデルを作製する。
品系の説明
- CD28はマウスの体内で正常な生理発現と調節モードを持っている。
- マウスの免疫機能は健全である。
- マウスの標的遺伝子の発現を欠けているため、交差反応が避けられる。
研究の応用
免疫系の機能が健全なマウスの体内でヒト免疫チェックポイントCD28にターゲットする免疫腫瘍薬物の体内効果評価と分析を行うことができる。
図3. hCD28の発現パターンはmCD28の野生型マウスでの発現パターンと一致している
hCD28の発現パターンはmCD28の野生型マウスでの発現パターンと一致している。hCD28とmCD28は、それぞれ新鮮に分離された脾臓細胞(A)CD8+(viable, CD3+CD8+)T細胞、(B)従来のCD4+(viable, CD3+CD4+Foxp3-)T細胞、および(C)Tregs(viable, CD3+CD4+CD25+Foxp3+)で発現する。
図4. hCD28はT細胞の活性化と増殖を共刺激誘導するα-human CD28の機能を有する
hCD28はT細胞の活性化と増殖を共刺激誘導するα-human CD28の機能を有する。CTVで分離したT細胞をマークし、αCD3と可溶性マウスまたはヒトαCD28で4日間活性化する。FACSストリップ図は、(A)CD25の発現が活性化された指標および(B)CTVの希釈度がT細胞の分化を意味すると示している。
腫瘍モデルと薬効評価プラットフォーム
サイヤジェン腫瘍モデルと薬効評価プラットフォーム
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- 遺伝子編集ラット・マウス腫瘍モデル
- 免疫不全マウス(NOD scid、BALB/c nude)
- 重度免疫不全マウス(C-NKG)
- 同種腫瘍移植モデル(Syngenic)
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