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神経変性疾患の原因遺伝子TARDBP

Cyagen Technical Content Team | March 30, 2021
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目次

目次

01 遺伝子の基本情報 02 TARDBP遺伝子研究の概要 03 サイヤジェン株式会社について

遺伝子の基本情報

遺伝子は多くの人類疾患の内因性要素であり、病気に関する遺伝子の研究は生命医学研究分域の主流である。病気に関する遺伝子及びこれらの遺伝子の概況をどのように迅速に把握するか?大量の文章を読み情報を収集し、スクリーニングするのは本当に時間と精神力が必要である。そのため、サイヤジェン株式会社の新たなコラム「Gene of the Week」が毎週オンラインで情報を紹介することになりました。研究者様が毎週遺伝子を1つ把握させるために、毎週遺伝子を1ご紹介します。もし少しでもお役に立てたのであれば幸いです。

本日ご紹介するのはTARDBP遺伝子です。

種 人類 マウス ラット
染色体 1番 4番 5番
遺伝子全長(bp) 17875 14834 10144
mRNA(nt) 4185 7454 2923
エクソン数量 7 8 8
アミノ酸数量 414 414 414
遺伝子ファミリー PABPC4, PABPC1, PABPC1L, PABPC3, RBM45

TARDBPノックアウトマウスおよびコンディショナルノックアウトマウスは、研究用途に応じてカスタマイズ可能です。精子バンクにはコンディショナルノックアウトマウスの精子が在庫されています。

ワンストップ・マウスモデル検索プラットフォーム:MouseAtlas

MouseAtlas(マウスアトラス)は、KOマウスからヒト化マウスまで、遺伝子や製品モデル名で検索できるプラットフォームです。生体マウスか精子凍結状態か、リアルタイムの在庫状況、検証データ、詳細な説明を直感的に確認でき、直接注文も可能です。社内の製品管理システムと連携して常に最新情報が更新されており、現在39,000種類以上のモデルマウスを収録しています。研究者の皆様にとって非常に便利なワンストップソリューションです。

>> MouseAtlasで目的の遺伝子を検索する

TARDBP遺伝子研究の概要

TARDBPがコードしたTDP-43(TAR DNA binding protein 43)タンパク質はDNAとRNAとも結合することができ、細胞内のRNA転写、選択的なせん断とmRNAの安定性調節において重要な役割を果たしている。この蛋白質の凝集とユビキチン化によって形成されたタンパク質封入体は、筋萎縮側索硬化症ALS (amyotrophic lateral sclerosis)と前頭側頭型認知症FTLD (frontotemporal lobar degeneration)患者の損傷領域の細胞で検出されることが知られている。また、約1/3のアルツハイマー病患者でもTDP-43の異常な変化が検出される。現在、家族性ALS症例では40以上のTARDBPの突然変異が確認された。

TDP-43構造および疾患に関する突然変異

図1. TDP-43構造および疾患に関する突然変異。左から右に、TARDBPはアミノ酸のアミノ末端(NTD)が101個あり、次は二つのRNA識別エリア(RNA recognition motifs, RRM)、91個のアミノ酸のRRM1、74個のアミノ酸のRRM2、NTDにはもう一つの16アミノ酸の核局在化シグナル(NLS)がある。11個のアミノ酸の核外搬出シグナル(NES)、最後はグリシンが豊富なC末端で、ミトコンドリアの定位エリア(M1、M3、M2)は異なる領域に分散している。また、グリシンの豊かな地域には短いグルタミン酸/アスパラギン酸の富化区(Q/N)がある。グリシン富化区はALS関連突然変異が最も頻繁な領域である。異なる色の突然変異情報は異なる病気と関連していることを表し、sALSは発散性ALSに関する突然変異を表し、fALSは家族性ALSに関する突然変異を表し、FTLDは前頭側頭型認知症を示している。下部の蛋白質概略図はそれぞれTDP-43のN端、二つのRNA識別領域およびC端の三次元構造を表す。情報ソース:https://doi.org/10.3389/fnmol.2019.00025。

TDP-43の機能

図2. TDP-43の機能。TDP-43は細胞核で転写、切断、RNAの安定性の維持、miRNAとlncRNAの加工等のmRNA関連の過程に参与する。その主な機能は細胞核で遂げる。細胞核と細胞質の間を行ったり来たりもする。細胞質で、TDP-43はストレス顆粒(stress granule)やリボ核タンパク(RNP)輸送顆粒の形成、後者の転写などの過程に参与している。https://doi.org/10.3389/fnmol.2019.00025。

種類 タンパクの名称 概要
RNA結合タンパク質 FUS TDP-43はFUSのアミノ酸の一部と相互作用する。TDP-43のALS関連突然変異はFUSとの相互作用を強めた。この相互作用を妨害または遮断することは、ヒストン脱アセチル化酵素6(HDAC6)mRNAの発現を低減することができる。
hnRNPA1 and hnRNPA2/B1 hnRNPsはTDP-43のC端エリアと相互作用し、mRNAのスプライシングとTDP-43のフィードバック自動調整を調節する。
TIA1 TIA1は、ストレス顆粒(SG)の形成に参与し、直接またはRNA依存的にSGsにおけるTDP-43との結合に参与する。ALSで発見されたTIA1の突然変異はTDP-43との分離傾向を増加し、SGsの正常な分解の進展を変え、SGsにおけるTDP-43の蓄積を促進した。
RBM45 RBM45はALSとFTLD患者の封入体に集合する。RBM45とTDP-43のポリマーは、セル内に共局在がある。ALSでRBM45が突然変異したという報告はまだない。しかし、既に存在しているRBM45の突然変異は、TDP-43の細胞質凝集体をもたらし、ミトコンドリアの機能を損害する。
Ataxin-2 Ataxin-2におけるポリグルタミンの繰返し増加はALSの遺伝的危険因子である。22個のグルタミンを含むAtaxin-2は正常で、27-33QsはALSリスクを引き起こす。34qsを超えたら、脊髄小脳失調症2型(SCA2)に関連している。Ataxin-2とTDP-43との相互作用はRNAに依頼している。ataxin-2におけるポリグルタミンの繰返し増加もALSで発見されたが、TDP-43の分裂とリン酸化を増加することができる。
Matrin3 共免疫沈降実験はMatrin3とTDP-43の相互作用がRNAの存在に依存することを示した。Matrin3のS85C突然変異はTDP-43との相互作用を強めた。
免疫反応 p62とp65(NFκB) TDP-43はNFκBと相互作用し、ALS患者のグリア細胞と神経細胞でNFκBの共活性化因子として、炎症促進サイトカインと神経毒性媒質の発生を誘導する。
熱ショック応答と蛋白の加水分解 Hsp40とHsp70 Hsp40/Hsp70のパートナー/パートナーシステムはTDP-43のc端と相互作用し、熱ショックが誘発するTDP-43の凝集を抑制する。熱ショックタンパクDNAJB2はHsp70に関連しており、TDP-43の可溶性状態を維持することによりクリアを調節する。酵母Hsp40ホメオティック遺伝子Sis1の過剰発現は酵母モデルのTDP-43の毒性を低下する。
DNAJB1とDNAJB6 DNAJB1(Hsp40蛋白質であり、哺乳動物Sis1同族体)の過剰発現はTDP-43が介したげっ歯類の初生皮層ニューロンの毒性を減少する。DNAJB6の過剰発現は熱ショックが誘発したTDP-43核凝集の形成を抑制する。DNAJB6はTDP-43の無秩序c端構造ドメインと相互作用し、TDP-43の凝集を調節し、他のRNA結合パートナーとの相互作用を影響する。
PDI 分子シャペロンPDIは、突然変異体TDP-43と相互作用し、脊髄神経細胞に位置している。PDIもTDP-43における異常システインの架橋結合を阻止することに参与することができる。
Parkin E3-ユビキチン連結酵素ParkinはTDP-43をユビキチン化し、TDP-43とポリタンパク質複合体を形成し、TDP-43を細胞質封入体に誘導する。
Ubiquilin1とUbiquilin2 ユビキチンタンパクの突然変異はプロテアソームとオートファジー通路の歪みに参与した。Ubiquilin 2はTDP-43と高い親和性を持って結合し、ポリユビキチン封入体をニューロン細胞に蓄積させるよう誘導する。
Optineurin Optineurinの突然変異は失明と青眼を引き起こすことができる。最近、optinurinはALSと発散性封入体筋炎のTDP-43に関連している。
酸化ストレス SOD1 ALS関連のSOD1突然変異体はTDP-43と相互作用して洗剤に溶けない成分を形成する。突然変異体SOD1とTDP-43は神経フィラメントmRNAの安定性を共同調節する。
CHCHD10 CHCHD10はミトコンドリアタンパクであり、膜間の隙間のあぜ接合部で発見され、ミトコンドリア構造と酸化的リン酸化を調節する。TDP-43はCHCHD10と相互作用され、細胞核に位置するように誘導する。CHCHD10の突然変異はTDP-43の細胞質での凝集を引き起こす。
神経変性疾患関連遺伝子のノックアウトマウス

図3. TDP-43と相互作用するタンパク質。

ALSに基づく家族性遺伝子の数は神経変性疾患の中で最も多く、そのモデル種類も非常に多いが、遺伝子ごとに突然変異する頻度やファミリーの数は少ない。サイヤジェン株式会社は最も一般的なSOD1、cKOなどに対して、相応する疾患モデルを開発しました。ALS関連の他の遺伝子のモデルも開発しています。

サイヤジェン株式会社について

サイヤジェン株式会社は15年間の発展を経て、全世界の数万人の科学研究者にサービスを提供しており、製品と技術は直接にCNS (Cell、Nature、Science)の定期刊を含む5,200余りの学術論文に応用されています。弊社の「ノックアウトマウスライブラリ」は低価格だけでなく、遺伝子名称を入力すれば、ワンクリックで注文まで操作できます。 ノックアウトマウス、ノックインマウス、コンディショナルノックアウトマウス、トランスジェニックマウス、GFPマウス、免疫不全マウス、無菌マウスなどのカスタマイズサービスを提供する以外、専門的な手術疾患モデルチームがあり、多種の複雑な小動物手術疾患モデルも提供できます。

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