アルツハイマー病の原因遺伝子APP(Amyloid Precursor Protein)


目次
01 遺伝子の基本情報 02 APP遺伝子研究の概要 03 ヒト組織におけるAPP遺伝子の発現遺伝子の基本情報
遺伝子は多くの人類疾患の内因性要素であり、病気に関する遺伝子の研究は生命医学研究分野の主流である。病気に関する遺伝子及びこれらの遺伝子の概況をどのように迅速に把握するか?大量の文章を読み情報を収集し、スクリーニングするのは本当に時間と精神力が必要である。そのため、サイヤジェン株式会社の新たなコラム「Weekly gene」が毎週オンラインで情報を紹介することになりました。研究者様が毎週遺伝子を1つ把握させるために、毎週遺伝子を1ご紹介します。もし少しでもお役に立てたのであれば光栄です。
今日はAPP遺伝子をご紹介いたします。
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1. ヒトAPP遺伝子
遺伝子位置:21番染色体(21q21.3)
全長:290kb、18個のエクソン以上
アミノ酸範囲:639-770AA
保守性:線形動物、ハエ、あらゆる脊椎動物
切断:sAPPα、sAPPβ、Aβ、C83、C99、AICD、P3
細胞定位:膜タンパク質
タンパク質分子量:~87kd
主要なタンパクのアミノ酸数:770、695、751
遺伝子ファミリー:APLP1、APLP2
2. マウスAPP遺伝子
遺伝子位置:16番染色体(16 C3.3;)
全長:222 kb、19個のエクソン以上
ノックアウト:長期増強、学習記憶を影響する。サイヤジェン株式会社「ノックアウトマウスライブラリ」はAPPノックアウトマウスとAPPコンディショナルノックアウトマウスを提供します。
過剰発現:長期増強が弱くなる
常用モデル:5×FAD、3×Tg、APP/PS1、APPswe
3. ラットAPP遺伝子
遺伝子位置:11番染色体(11q11)
全長:217kb、18個のエクソン以上
ノックアウト:検証データなし
過剤発現:情報なし
常用モデル:APP21、APPKI、APPPS1
APP遺伝子研究の概要
アミロイド前駆体タンパク質(APP)の主な生理機能は完全に研究されていないが、その突然変異のいくつかは、Aβ産生の増加につながるか、あるいはAβが凝集しやすくなる。Aβ(それがオリゴマーであろうと老年性母斑であろうと)の蓄積は、細胞のカルシウムシグナルとミトコンダリア機能の障害につながり、その結果、シナプスの喪失と神経細胞の死亡、さらには一連の神経炎症に寄与することができる-これが現在の主要なAβ仮説である。そして別の研究では、AβはADの副産物であり、ADの初期段階にニューロンに保護効果があると考えている。
通常、APPはADAM10(αせん断酵素)によって切断され、Aβを直接切断するため、Aβの産生を防ぐことができる。しかし、APPが最初にBACE1によって切断されると、Aβが蓄積されるようになった。多くの家族性AD症例では、APPの突然変異は大きく3つのカテゴリーに分けられる。
- 突然変異がβ切断部位(sweなど)に発生した場合、β切断が増加する。
- γ切断部位(Flo、Lonなど)に変異が発生した場合、Aβ発現の増加にもつながる。
- 変異がAβの内部(Iow、Dutなど)で発生した場合、Aβの凝集能力を変化させてADを誘発する。
また、IDE、NEP、ECE、ACE、MMPなどのAβクリアランスに関わる酵素の活性も低下することがわかった。近年では、APPの一部の変異がADの発症率を低下させることも発見されている。
図1. APPの突然変異と切断、画像:推薦参考文献1
アルツハイマー病は世界で最も多い神経変性疾患の一つである。臨床症状としては、細胞外アミロイドプラークおよび細胞内神経繊維絡み合いであり、ニューロンの機能障害と細胞の死亡をもたらす。Aβは、カルシウムの恒常性、ミトコンダリアの酸化ストレス、エネルギー代謝とブドウ糖の調節などに影響を与え、最後に神経細胞の死亡を引き起こす。 また、アルツハイマー病の特徴として、神経線維のもつれが挙げられる。これらは、微小管関連タンパク質Tauの過リン酸化の結果である。 PKC、PKA、Erk2などの他のキナーゼも参与しているが、そのTauタンパク質のリン酸化は、主にGSK-3およびCDK5キナーゼによって引き起こされる。Tauタンパク質のリン酸化はTauタンパク質が微小管から分離させ、微小管の不安定化と細胞内Tauタンパク質のオリゴマー化をもたらす。神経線維もつれはTauのコロケーションの結果であり、且つ神経細胞のアポトーシスを引き起こす。 現在、Aβの毒性がTauの過リン酸化の原因の1つであることが判明している。
図2. AD信号通路、画像ソース:Cell Signaling Technologyl
ヒト組織におけるAPP遺伝子の発現
APPは成人の脳組織で高発現している。 甲状腺や腎臓でも高発現している。 しかし、他の主要な臓器と消化管組織での発現量は少ない。
図3. APPの発現、図中の数値は相対発現量である。データソース:NCBI。
推薦参考文献:
[1] The amyloid cascade hypothesis for Alzheimer's disease: an appraisal for the development of therapeutics. Nat Rev Drug Discov 10, 698–712 (2011).
[2] Alzheimer's Disease Mechanisms and Emerging Roads to Novel Therapeutics[J]. Annual Review of Neuroence, 2016, 39(1):57.
[3] Christiane R . Alzheimer's Disease and the Amyloid Cascade Hypothesis: A Critical Review[J]. International Journal of Alzhmers Disease, 2012, 2012:369808.
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